モビルサウナ開発秘話①

清里の森にて。MS~02

第一話「開発前夜」

2021年。コロナ禍とウッドショックのWパンチを受け、山梨住宅工業開発陣は、
新製品開発の必要性に迫られていた。

そんな時、ふと頭によぎったのは、フィンランドの森都湖の風景だった。
「ああ、しばらくサウナに入ってないな…」
しかし、巷のサウナはコロナ禍で営業しているかどうかもわからない。
ましてや、屋内のサウナでは、湖に飛び込む醍醐味は味わえない。
「なんとか、アレを日本でやる手立てはないものか…」

開発陣は考えた。
「そうだ!川や湖でサウナができればいいんだ!」
しかし、日本の川や湖のほとりにサウナ小屋を建てるのはハードルが高い。
そこで、「持っていったらどうか」というところから、研究を重ねた。
アウトドアサウナとしては、テントサウナが既に世に出ている。
ましてや、テントは我が社では作れない。

「そうだ!『箱』だ!!」
我々が得意とする「木質パネル接着工法」を応用して、
サウナの『箱』をつくることを思いついた。
そして、その箱を運ぶのは、田舎で普及率ダントツの
「『軽トラ』にするんだ!」
こうなれば、あとは設計に入るだけである。

…だけなのである。
…だけなのであるが、開発陣のスタッフに設計ができる者がいない(爆)
メインスタッフは某大学比較文化学類日本研究コース。
わかりやすく言えば「文学部歴史学科日本史研究コース」だろうか。
信玄公の手紙は読めても(嘘)、設計の仕方はわからない(ホント)。
途方に暮れる開発陣。
しかし、ここで諦めるわけにはいかない。

開発陣のメインスタッフはルーズリーフとシャーペンで、
見ようみまねで線を引いた。
とても設計図とは言えないが、なんとか形がわかるものができた。
あとは製造に丸投げである。
なんとか読んでくれ笑

…そして、2022年7月14日、完成したのが
開発番号MS-01、軽トラに積載できる荷物の容積を確認するための、
「制限確認試作機」だ。

MS-01「制限確認試作機」