「困ったときはお互い様」

新緑の季節になりました。私たちの会社の周辺も桜の花から、若葉が緑の濃さを増してきています。
 季節はさわやかになってきましたが、世界情勢はそうでもないようです。原材料不足や燃料不足、それによる供給困難や価格高騰などの影響が出ている企業も少なくありません。当社にも資材メーカーで使う資材の在庫がないか、といった問い合わせがありました。残念ながら、使用する用途には合わないようでしたが、こういった時に頭をよぎるのは、「困ったときはお互い様」という考え方です。
 今回のウクライナ侵攻や中東攻撃の影響もさることながら、震災やコロナ禍、ロシアの輸出関税引き上げ、中国のレアアース規制、トランプ関税等々、外部要因で企業が影響を受ける事例は枚挙にいとまがありません。このような事態をある程度想定しておき、そのための備えをすることを「事業継続計画」、英語の頭文字をとってBCP(Business Continuity Plan)といいます。
 通常、企業が想定するBCPは、災害発生を主に想定していますが、本来はあらゆる事象を想定して備えを検討します。その項目は、グループで定めているだけでも、自然災害・気候変動、事故、原材料や燃料の調達困難、戦争、感染症・疫病、ハッキング、経営戦略の不備等、外部要因、内部要因をあわせて数十項目に及びます。
 これらの備えを常に万全の状態にしておくということは並大抵のことではありません。しかしながら、「心の備え」は常にしておきたいものです。この時に思い出していただきたいことが「困ったときはお互い様」という考え方です。ミサワホームグループには私たちと同じようなパネル生産を担当する工場が札幌、沼田、名古屋、岡山、福岡にあります。松本にある部品工場を合わせると、国内に全部で8つの工場が生産活動をしています。
さらに、47都道府県に販売・建設を担うディーラーがあり、大都市を中心に物流基地が存在します。これらすべてのリソースを日常的に利用していますが、これらのグループ企業がお互いに協力し合うことで困難な状況を打開できると思います。
 私たちだけが操業できても、運搬や建設が動かなくては出荷できませんし、原材料の供給がなくなればいずれ操業もできなくなります。サプライチェーンという考え方がありますが、お客様のところに製品が届くまでの一連の流れを断ち切らないように、それぞれの企業が役割を果たしています。
 私たちが日々恙なく操業できているのは前後の工程を担当する企業がしっかりと役割を果たしているからであるし、私たちも誰かの前後の工程であるということを意識して、困ったときにはお互いに助け合うという精神を日々の心の備えとしてください。そして、心の備えだけでなく、日々の備えも整えていきましょう。
2026年5月全体朝礼
代表取締役社長 北原正倫