「変えることをおそれていては、守れないものがある」

 去る5月28日、私どもの所属する山梨県中小企業家同友会の第30回定時総会ならびに一般社団法人山梨県中小企業家同友会の第1回定時総会があり、出席してまいりました。
中小企業家同友会は全国にあり、㈱住宅工業は岩手県中小企業家同友会、
山梨住宅工業㈱、㈱ティー・アール・アイ、リンクフューチャー㈱は山梨県中小企業家同友会に、
それぞれ加入しています。
 中小企業家同友会は、1.いい会社をつくろう、2.いい経営者になろう、3.いい経営環境をつくろう、の3つの目的と自主・民主・連帯の精神、国民と地域に共に歩む中小企業、の理念を掲げて、活動しています。(山梨同友会について、詳しくはこちら一般社団法人 山梨県中小企業家同友会

 この総会をもって、任意団体を解散し、一般社団法人に移行することになりました。
大きく変わるのは、法人といって、法律上の「人格」を持つことです。
これにより、団体として契約行為などができるようになります。
が、そのあたりの難しいことはいったん置いておいて、今回お話しすることは、「変化すること」について、です。

 今回の定時総会の記念講演に登壇していただいたのは、岡山県中小企業家同友会代表理事を務める、
有限会社田中製作所、代表取締役 門田悦子(もんた えつこ)さんです。
門田社長は、父が創業し、母が継承した精密板金加工の会社を継いだ3代目社長となりました。
その中で、事業承継の苦労やリーマンショック、コロナ禍など様々な経験を経て、従業員が自主的な学びあいを通じて会社を発展させていく環境づくりを進めてきました。すると、若手を中心に技能やスキルを積極的に学ぶ従業員が増え、技能試験や国家資格の取得者なども出てくるようになりました。
そのことにより、もともとは分電盤の筐体を製作することが中心だった売り上げは、機械部品やレーザー加工、デザイン加工等多岐にわたっています。
この門田社長の講演の中で、一番心に残ったのがタイトルの言葉、
「変えることをおそれていては、守れないものがある」という言葉でした。
門田社長は、リーマンショックの時も、コロナ禍の時も、真っ先に従業員の皆さんに、
「雇用は必ず守るから、しっかり働いてほしい」と宣言したそうです。
リーマンショックで学んだのは、自社が地域のお客様から必要とされていること、そこから品質と納期遵守を向上させる努力をすることによって、よりお客様から信頼される企業になったこと、それをふまえてコロナ禍ではピンチをチャンスにするにはどうすればいいかを徹底的に従業員と一緒に考えたこと等々、何を守るのか、そのために変えていくことは何か、ということです。
これらを従業員の皆さんと一緒に学ぶことで共に成長してきた実感があるという報告でした。

 今回のこの記念講演、そして、定時総会での一般社団法人移行をふまえて、あらためて気づいたことがあります。
それは、「自分を変えることができるのは、自分だけ」ということです。
この一連の出来事の前段として、山梨同友会青年部の例会で、「AIとの対話を通じて山梨同友会を学ぶ」という体験をしました。その中で出てきたことの一つに、企業の目指す未来を示す方向性と表現を変えていかなくてはいけない、ということを指摘されました。その問いは「あなたがつくりたいものは何ですか」という内容でした。これからも永く続いていく会社にしていくために、「人と地域の未来をつくる会社」というキーワードにいろいろなことを考えていきます。
 また、今回の定時総会で、あらためて副代表理事の役職を拝命しました。
今回の拝命の意味合いについて上記をふまえて考えてみると、「次に代表になるための副代表」ではなく、「新代表をサポートする副代表」としての拝命であることがより明確になりました。これは即ち、中心となる人を支えて次の主役を育てることといえます。会社に置き換えてみれば、従業員の皆さんが自主的に学びあい育ち会う環境を整え、次の世代の牽引役となる役割を担う人材を育成する、ということになります。
このように、自分の置かれた立場がどういうものであるかを再認識し、新たな出発を決意するいいきっかけになる総会となりました。

 みなさんは自分の「何」を変えますか?

2026年6月1日
WOODFIELD group
代表 北原正倫